8月3日(土)から5日(日)にかけて岐阜県大垣市の岐阜協立大学で開催された第48回全国高等学校総合文化祭「清流の国 ぎふ総文2024」に自然科学部物理班(研究テーマ「壁を登るロボットの研究」)が出場しました。
【8月3日(土) 大会初日】
開会式に参加した後、午後から研究発表がスタートしました。初めて見る全国レベルの研究発表は研究内容の質・量だけでなく発表スキルも非常に高く、発表会場にはとても良い緊張感が張り詰めていました。そのような雰囲気の中でも、部員たちは硬くなることなく堂々とした研究発表を見せてくれました。今回登壇できなかった部員も一緒に協力して準備してきたスライドや原稿・発表の時間配分など、今できる最高の発表をしてくれました。審査員の先生方からも今後の研究に活かせる貴重な助言を頂きました。また、他校の発表についても気になる発表に対しては臆することなく質問し、発表者と積極的なディスカッションを行っていました。
【8月4日(日) 大会二日目】
大会二日目は午前中に残りの研究発表の見学をし、午後からは巡検研修がありました。出雲高校は「長良川うかいミュージアム・観覧船乗船体験コース」に参加し、国指定重要無形民俗文化財に指定されている長良川の「鵜飼」について学びました。漁としての「鵜飼」は日没後にかがり火を焚きながら行われるので実際に見学することはできませんでしたが、鵜飼観覧船で長良川を遊覧し、雄大な長良川とその側にそびえ立つ金華山と岐阜城(稲葉山城)を眺めていると、脈々と続く歴史の流れを感じることができました。その後、「宮内庁式部職鵜匠」に任命されている六名のうちの一人である山下さんのお宅を訪問し、実際に飼われている鵜や漁の道具を見せてもらいました。最後に訪れた「長良川うかいミュージアム」では山下さんから直接、鵜飼の歴史や漁の内容などを説明して頂き、実際の鵜と鮎を用いて漁の様子を見せていただきました。気温計が40℃を指すなど非常に暑い日でしたが、見聞きしたことしかなかった「鵜飼」について学ぶことができました。
【8月5日(月) 大会最終日】
大会最終日は生徒交流会が開かれました。生徒はそれぞれバラバラになって他県の生徒とグループを作り、クイズ大会が行われました。正解した班だけが勝ち残っていく形式で行われ、最後まで勝ち残った班には景品が授与されました。勝ち残った班が壇上に呼ばれると・・・
何とそこには山高生の姿が! チーム名は「チーム神在月」!
しっかり出雲の足跡を残してくれました。普段交流する機会のない県外の高校生との交流会は、部員にとっても良い刺激になったのではないでしょうか。その後、岐阜協立大学教授 森誠一先生の講演会を聞きました。演題の『”郷土財”としての生物多様性とその保全』にある”郷土財”という言葉が指す”郷土が大切にしていくべき宝”というのは、自然そのものはもちろんだが自然を守ろうとする人財やその人たちの行動そのものが宝であるという考え方は、この島根・出雲でも同じであると感じました。
結果は表彰される上位8校には選ばれませんでしたが、今後の財産となる経験ができた3日間になったと思います。
3年生はこの大会で引退になります。研究において失敗と改善を繰り返しながらより良いものを作り上げていったという経験は、今後様々場面で活かされる力となってくれるはずです。2年生はこの大会で全国レベルの研究を感じることができました。この経験は今後の研究において、自分たちが目指す基準を一段階上げてくれると思います。一年後、同じ舞台でさらにすばらしい研究発表をしてくれることを期待しています。