1 目標 

社会課題を自分のこととして共感し、主体的・自発的に課題研究に取り組むことにより、自己肯定感・自己有用感を高め、イノベーション人材としてさらに地域貢献・社会貢献に積極的に関わろうとする使命感を高めることを目指します。 
特に3年次では、今まで研究した内容を政策提言や地域に向けて情報発信することを目的として研究を更に深めてゆきます。 

 

2 対象学年・学科 

3学年・理数科・普通科 

 

3 内容・年間指導実施計画 

1時間(2週間に1回2時間) 

 

4 内容の詳細 

 1)キッズのためのスーパーサイエンス 

主に理数科と普通科理系の研究班の課題研究について、昨年度1年間継続して取り組んだ内容を引き続き発展させ、地域の方々や子どもたちにもわかりやすいように内容を精査して準備・発表を行います。出雲高校は出雲市立出雲科学館と隣接しており、7月下旬に出雲科学館にてそれぞれポスターや紙芝居、演示実験等を交えながら説明を行います。 

ここ数年は新型コロナウィルス感染拡大の影響で出雲科学館での実施は見合わせていますが、7月下旬に実施する出雲高校オープンスクールに併せ、参加した中学校3年生を対象に校内の各教室をブースに見立ててポスター・演示発表を行いました。中学生からも「学校の課題研究の活動の様子がよく分かった」などと良い評価を受けています。また、研究を通して良い交流の場ともなっている様子が伺えます。 

出雲科学館にて行われたキッズのためのスーパーサイエンス(令和元年度)
中学生を対象とした「キッズのためのスーパーサイエンス」
キッズのためのスーパーサイエンスで発表する動画を撮影している様子
中学生を対象とした「キッズのためのスーパーサイエンス」

 

2)出雲市長・市役所への提言

普通科文系の研究班の中でも、特に地域社会が抱える課題を扱った研究班は、研究内容をさらにブラッシュアップさせながら、研究の内容から導き出された自分達なりの結論や解決方法を提言としてまとめ、出雲市長や出雲市役所の職員の方々に向けて発表します。出雲市内に住むブラジル人労働者とコミュニケーションを取るための研究や、出雲市の観光資源を有効に使うにはどのような方法が良いかなど、出雲市、または島根県が抱える問題に対して高校生らしい視点からアプローチします。

「出雲市長に向けての提言」の様子

 

3)島根大学グローバルセッション

普通科文系の研究班の一部、特に多文化共生ゼミの研究班を中心に、国際教育や多文化共生の視点を重視したワークショップ形式の講演を行い、国際貢献に対する意識の向上を目指します。また研究成果と発表内容を全て英語でまとめ、島根大学で学んでいる外国人留学生と大学の先生方を交えて英語によるディスカッションを行い、今までの課題研究とグローバル分野との融合・発展を目指します。

しまね国際センター岩田和美氏によるワークショップ
島根大学グローバルセッションの様子

 

4)山陰探究サミット

山陰両県のSSH校を中心に課題研究・探究学習に力を入れている近隣の高校を集め、合同の発表会を島根県民会館で行っています。この発表会は出雲高校が主催となり、SSH校や探究学習推進校を中心に県内の探究学習推進と学校間連携を目的として実施しています。例年、約30班程度の参加があります。4会場に分かれて発表し、島根県立大学の先生方を審査員としてお招きして各会場で最優秀の班を決定します。最優秀班に選ばれた班は他の会場に移り、会場の枠を超えて優秀発表を披露します。

本校からは理数科・普通科理系・普通科文系と多岐にわたる研究班から参加を募り発表します。研究分野は多岐にわたるため、他分野の研究を聴くことで異なる視点・発想を得たり、学校間の交流の場ともなっています。

山陰探究サミットの会場の様子
山陰探究サミットで発表している様子


山陰探究サミットにこれまで参加いただいた高等学校

<鳥取県>
鳥取県立鳥取西高等学校
鳥取県立米子東高等学校
学校法人鶏鳴学園青翔開智高等学校

<島根県>
島根県立松江北高等学校
島根県立松江南高等学校
島根県立松江東高等学校
島根県立益田高等学校
島根県立平田高等学校
島根県立矢上高等学校
島根県立隠岐島前高等学校