1 目標

社会課題を自分のこととして共感し、課題研究に主体的・自発的に取り組み、科学技術を用いた課題解決策および新たな価値を創造・提案することにより、自己肯定感・自己有用感を高め、イノベーション人材としてさらに社会貢献および国際社会の持続的な発展に積極的に関わろうとする使命感を高めることを目指します。

 

2 対象学年・学科

2学年・理数科

 

3 内容・年間指導実施計画

2時間

 

4 内容の詳細

1)研究班の構成およびテーマ設定

研究分野は、数学、物理、化学、生物、地学の5分野を設定し、生徒に希望調査を行った上で一つの研究班を最大5人で構成します。数学が1班、物理が2班、化学が2班、生物が2班、地学が1班のように計8班に分けます。

テーマ設定においては生徒たちが班ごとに協議し、自分たちが解決したいことや疑問点、興味があることは何かを話し合い、自分たちでテーマを作り出し設定するという形態にしています。また、研究班ごとに校内の理科・数学の教員を配置し、本校教員が分野ごとの内容説明や研究テーマ例を提示しながらテーマの設定段階から継続的に関わっており、課題研究の進捗管理、研究活動の指導・評価などを行っています。連携する大学教員には仮説検証方法の模索段階での助言という側面的な支援をお願いしています。これは本校の課題研究を自立自走して実施できる体制に変え、質を保ちながらも容易に持続できる教育活動にすることを意図したものです。

 

2)研究活動

週2時間の研究活動は、各班に分かれて校内指導教員の指導監督のもと実験・観察活動を行っています。

斐伊川支流にて河川から泥を採取し、嫌気性細菌を繁殖させる試み
培養の準備をしている様子
活動している様子


過去の研究テーマ一覧はこちら

 

3)成果の発表

課題研究の取組について、研究内容の背景調査や研究の方向性についての客観的な視点からの指導として10月に中間発表会を設け、外部連携指導教員をお願いしている島根大学の先生方から指導いただく機会を得ています。ディスカッションや、文献等先行研究との比較なども行い、グループの研究成果を研究レポートとしてA4レポート用紙4枚にまとめるとともに、1月中旬にプレゼンテーションによる校内発表会を実施します。

校内発表会での評価をもとに8グループから優秀な3作品を選出し、表彰します。また、以後の校外発表会等において学校代表研究として成果を発表することになります。

校内中間発表会
校内成果発表会
校内成果発表会

 

4)振り返りとシンガポールの現地大学に向けての発表

コロナ禍以前はシンガポール海外研修を行っていましたが、ここ数年は現地へ訪問する代わりに、現地大学とオンラインを通して研究発表を行っています。1月の校内発表会後も研究内容の見直しと振り返りを行い、修正を加えた上で、必要な研究を継続しながらスライドによる日本語発表、研究要旨を全て英語で発表できるように準備し、3月下旬にオンラインにて、シンガポール国立大学、ナンヤン工科大学の研究室を対象に研究発表を英語で行っています。

 

5)まとめ・次年度への展望

3年では、夏に今まで継続して取り組んできた研究をさらに地域・社会に向けて発表します。3年生は以下のいずれかに参加して発表します。

「キッズのためのスーパーサイエンス」
出雲科学館にて自分たちの研究をわかりやすく子どもたちに紹介します。

「山陰探究サミット」
山陰地方で特に探究学習に力を入れている学校が集まって行う合同の発表会です。

 

過去の研究テーマ一覧はこちら