1 目標

社会課題を自分のこととして共感し、主体的・自発的に課題研究に取り組むことにより、自己肯定感・自己有用感を高め、イノベーション人材としてさらに地域貢献・社会貢献に積極的に関わろうとする使命感を高めることを目指します。

 

2 対象学年・学科

2学年・普通科

 

3 内容・年間指導実施計画

2時間

 

4 内容の詳細

1)オリエンテーション

研究分野(ゼミ)の希望調査を元に、研究班のグループ分けを行います。そして、年間の活動の流れを理解し、どのような研究内容にするかを相談し始めます。

開講ゼミ(班数は年度によって流動します)

 

2)研究テーマ設定

各大学および外部機関に指導協力頂ける研究領域に関するゼミ(分野)に分かれて4~6人一組のグループ研究活動を進めます。ゼミの配属は生徒の希望を参考に割り振りし、ゼミには出雲高校のアドバイザ教員が付いて指導するとともに、各大学および外部機関の指導協力教員の助言を得ながら専門性を深めていきます。

身の回りに存在する様々な課題に着目し、書籍文献やインターネットを活用しながら有益な情報を効率的に検索・整理する演習を行い、その分野についての知識を深めます。

 

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3)ゼミ別集会

現時点でどのような研究について注目しているか、それぞれのゼミで集まり、発表し合います。発表に対してディスカッションを行い、アイデアの創出や研究の方向性について検討します。またディスカッションで得た内容を元に、アドバイザ教員(班担当教員)と相談して内容を考えます。

 

4)検証活動

着目した身の回りの課題について、仮説として解決の方法を設定します。そしてその方法を実験・フィールド調査・インタビュー調査・アンケート調査などを実施して結果を考察し、仮説が正しかったか誤っていたかを検証すると共に、新たな解決策を模索するといった繰り返しを行い、研究を深めていきます。

 

5)ゼミ別中間発表会

ゼミごとに集まり、現時点での研究の成果についての発表会を行います。ゼミの生徒、ゼミに関係する教員、そしてゼミに関係する外部連携機関の教員を招いて行い、より専門的な見地からのアドバイスをいただき、今後の研究に反映させます。

 

6)研究レポート・発表資料作成

研究の内容をまとめた研究レポートや、プレゼンテーションで発表するための資料作りを検証活動と並行して行います。研究レポートは成果を残す上で重要であるとともに、文章にまとめることで研究の内容が論理的に正しいかどうか明らかになる場合も多く、皆で協力して作成することで研究の精度を上げる効果もあります。またプレゼンテーションは聴衆が理解しやすいように論点をまとめ、データや図を交えながら自分たちの研究を発表します。

 

7)ゼミ別成果発表会

入念な発表準備を行った後は、いよいよ、今までの研究の成果を披露する発表会です。ゼミごとに集まり、1年間の研究成果についてゼミ内の生徒・教員・外部連携機関の教員に向けてプレゼンテーションを行い、指導を受けます。事前に作成・提出したレポートと併せ、厳正な審査により優秀な研究班が選出されます。

 

8)SSH研究成果発表会(出雲市民会館)

全てのゼミ、理数科の研究を併せた合同の発表会を、1,2年全員を対象に出雲市民会館で行います。ゼミ別成果発表会で優秀な研究として選ばれた研究班はステージ発表を行い、それ以外の研究班はポスター発表でそれぞれ研究成果をゼミ外の生徒や1年生、そして来訪した外部の方々に向けて発表します。この発表会は、出雲高校の研究の成果を外部に向けて発表する機会でもあり、盛大な発表会となります。またSSH校として連携している高校も招待し、ステージ発表を行うなど、SSH校どうしの交流の場でもあります。

 

9)研究レポート修正・完成

発表後に得た様々なアドバイス等を活かし、研究レポートの最終的な仕上げを行います。また、要約(Abstract)は英語で作成し、研究レポートの一部に加えます。今までの英語力が試される機会でもあります。完成版は製本にして残す大切なレポートですので、間違いがないように仕上げます。研究レポート集は図書館で管理され、在校生はいつでも閲覧することができます。また、データベース「叢雲」(むらくも)にもアップロードされ、本校生徒、教職員はもちろんのこと、本校と契約している他校の高校生も閲覧することができます。

 

10)まとめ・次年度への展望

3年では、夏に今まで継続して取り組んできた研究をさらに地域・社会に向けて発表していきます。3年生は以下のいずれかに参加して発表します。

「キッズのためのスーパーサイエンス」
 出雲科学館にて自分たちの研究をわかりやすく子どもたちに紹介します。

「出雲市への政策提言」
 地域課題を製作の提言という形で出雲市長・出雲市役所へ発表します。

「島大グローバルセッション」
 島根大学の先生や留学生に向けて自分たちの研究を英語で発表し、ディスカッションを行います。

「山陰探究サミット」
 山陰地方で特に探究学習に力を入れている学校が集まって合同の発表会を行います。出雲高校が主催です。

 

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