葉を落として冬の寒さにじっと耐える久徴園の木々。

寒い時期にも花や果実をつける草木をいくつかご紹介します。

 

ウメ
ウメ

ウメ(バラ科サクラ属)
Prunus mume
万葉集にも記述され日本に馴染みのある梅ですが、古い時代に大陸から日本へ移入されたといわれています。数多くあるウメの園芸品種は、野梅系、紅梅系、豊後系、杏系に分けられます。梅の果実は、解熱や整腸、疲労回復など薬用効果があります。

 

 

 

 

ヤブコウジ
ヤブコウジ

ヤブコウジ(サクラソウ科ヤブコウジ属)
Ardisia japonica
万葉集では、山橘(ヤマタチバナ)の名で詠まれています。また、「十両」とも呼ばれ正月の縁起物として扱われています。7-8月頃には、葉に隠れるように小さな花をそっと咲かせます。

 

 

 

 

 

ロウバイ
ロウバイ

ロウバイ(ロウバイ科ロウバイ属)
Chimonanthus praecox
冬の寒い時期に一足早く咲くロウバイ。江戸時代初期に日本へ渡来した中国原産の落葉低木です。花びらをよく見ると、蝋細工のように繊細です。また、庭木や花材として重宝されます。今の時期、人知れず保健室の前あたりに咲いており、甘い良い香りがします。

 

 

キズイセン
キズイセン

 

キズイセン(ヒガンバナ科スイセン属)
Narcissus jonquilla
「黄水仙」は、南ヨーロッパ原産で江戸時代に渡ってきた球根草です。葉が細いので、イトズイセンとも呼ばれます。上品で良い香りがしますが、ヒガンバナ科のスイセンの仲間は、全草有毒なので注意が必要です。誤食が多い植物の一つです。

 

 

 

 

 

クチナシ
クチナシ

クチナシ(アカネ科クチナシ属)
Gardenia jasminoides
果実が裂開しないため「口無」の名がついたとされています。この果実は有用で、栗、きんとん、たくあんなどの食品着色や染料として使われます。6-7月に咲く花は非常に甘い香りがするのも特徴です。山頂広場にあるものは一重咲きです。

久徴園の草花(2022年1月)