カエデやハゼノキ、チドリノキ、メグスリノキなど久徴園にある落葉樹も少しずつ紅葉が始まりました。
久徴園入口にもホトトギスやノコンギクなど秋の花も見られます。晴れの日には、北山を一望できる山頂広場まで上がってみてはいかがでしょうか。
(下の画像はクリックすると拡大できます。)
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ホトトギス(ユリ科ホトトギス属)
Tricyrtis hirta
山地に生える多年草です。葉の両面に毛があり、茎には上向きの毛があります。ホトトギスは、花びらの紫点を鳥の「杜鵑」の模様に見立てたことに由来しています。県内で見られるものには、ヤマジノホトトギスがあります。
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コマユミ(ニシキギ科ニシキギ属)
Euonymus alatus var.alatus f.striatus
里山に広く生える落葉低木です。よくニシキギと混同されますが、コマユミは枝に翼がない点で見分けることができます。この時期には、かわいらしい赤い実がなりますが、普段、あまり果実を食べないメジロやコゲラなども好んで食べるようです。よほど、美味しいのでしょうか。公園や庭にもよく植えられています。
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キバナアキギリ(シソ科アキギリ属)
Salvia nipponica
山野の谷間ややや湿った場所に生える多年草です。
学名をサルビア ニッポニカといい、いわゆる日本のサルビアです。マルハナバチ等に人気のあるキバナアキギリ。ハチが蜜をもらいに花に潜り込むと、2本の雄しべがシーソーのように降りて花粉を擦り付けます。花を指で軽く押すと、この少し変わった仕組みが分かります。
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クロバナヒキオコシ(シソ科ヤマハッカ属)
Plectranthus trichocarpus
県内の山地にも生える多年草です。ヒキオコシは、胃腸薬として民間に広がり、別名を延命草といいます。名前も重病人がこれで起き上がったというのでヒキオコシと呼ばれています。葉をかじってみると非常に苦く、センブリよりも苦いとも言われます。クロバナヒキオコシは、暗紫色で控えめな花を咲かせます。久徴園の入口に生えています。
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アオツヅラフジ(ツヅラフジ科アオツヅラフジ属)
Cocculus trilobus
落葉性のつる植物です。キレイな色をしたまるい果実は、はじめは青く熟すと黒くなります。果実を割ると、化石のアンモナイトのようなユニークな形をした種子が入っているのも特徴です。また、古くから知られた薬用植物で、鎮痛や解熱などにも効く植物です。